建築資材を扱う現場などで、重い鋼管を運搬する際には電気式バランサが多く利用されています。80kgを超えるような重量のある鋼管も重量を0kgに近づけ、大きな力を使わず安全な運搬が可能です。
アタッチメントは、鋼管の経の差がある場合は固定爪を移動させて対応するクランプ式を採用、すべり止めとして爪に特殊ゴム加工を施します。
繊維工場で扱う円柱形のボビンは手で持てる場所が少なく、傾けて台車に積み替える際に手首を痛める原因となることがあります。このような作業にはエア式バランサがおすすめです。
繊細なボビンを扱うため、エアクランプ反転式のアタッチメントを採用し、傾ける作業もバランサで安全に行います。3個同時につかむ仕様とすれば、作業効率アップも可能です。
化学工場や医薬品メーカーで使われる円柱形のファイバードラムには、エア式バランサが多く利用されています。クリーンルームや防爆エリアにも対応可能です。
ワークを傷つけず、傾きや転倒がなく安全に運搬するためにアタッチメントは吸着式で上面を吸着して運搬。100kgを超えるワークでもしっかり吸着できるため、力の弱い人でも重量物の運搬が安全に行えます。
外側クランプ式は円柱・角柱の形状をした建材などを挟み込んで持ち上げて運搬します。安定性を増すために複数か所を挟む仕様とすることもあります。
円柱形のインゴットの検品作業などで90度に反転させる機能を追加することも可能。芯などがあり内側に空洞があれば内側から挟み込んで持ち上げる内側クランプ式も有用です。
磁石にくっつく素材であればマグネット式も利用できます。電子制御と併用すれば、スイッチ操作で磁力の調整が可能です。
当サイト「モノかるNavi」は、業界でも珍しい「バランサだけに特化した専門WEBメディア」。
国内外のバランサメーカー26社以上を1社1社調査して紹介したり、アーム式・エア式といったバランサの種類を分かりやすく解説したり、このページのように対象物別の導入事例だけでなく業界業種別の導入事例をまとめたり、展示場へ取材に行ったりと、とにかくバランサに関するコンテンツだけを発信しています。
そんな私たち編集チームが選ぶ、使用用途や目的を踏まえたおすすめのバランサメーカーもご紹介していますので、製品の情報収集をしている方は是非お役立てください。
繊維工場で使われている円柱形のボビンは、持つ部分が少なく重量もあり、傾けて台車に移載する作業では、手首に負担がかかり腱鞘炎の原因となっています。
エア式バランサでボビンを掴んで持ち上げて作業するようにして、手首への負担を大幅に軽減できました。アタッチメントを工夫してボビンを3個同時に掴めるようにしたため、作業効率の向上も実現。
事例参照元:アイコクアルファHP(https://www.aikoku.co.jp/rh/case/detail/fibers-03.html)
エアー式ラクラクハンドAM038は、圧縮空気を動力源とするバランサです。重いワークを無重力状態に保持し、手作業のような感覚で操作でき、微妙な位置合わせも簡単に行えます。
ワークの急降下を防ぐ安全回路を備えているので万が一のときも安心です。クリーンルームや防爆仕様も対応できます。
円柱形のインゴットは重量があり、傷をつけてはいけない場合はさらに扱いにくく、運搬作業には力や手間が必要です。電気式バランサを導入し、重いワークを無重力状態で扱えるようになり、大きな負担軽減を実現。
インゴットを運搬するだけの場合は吸着パッドを使い、反転させる場合には外側をクランプして積み込み時に90度反転する機能を追加して運搬を行うようにしました。
事例参照元:トーヨーコーケンHP(https://www.toyokoken.co.jp/products/balancer/case/)
電気式バランサ汎用タイプBMi2C-100/180(天井型)は、ワークの扱いがしやすい1軸で旋回するタイプのバランサです。
ふところ深く広範囲に取りまわせるタイプですが、ワークや環境に応じてアームの造形も柔軟に対応。アタッチメントはワークに応じてクランプ・吸着・フックなど様々な対応が可能です。設置も環境などに合わせて柔軟に行います。
約200種類
~2000kg
約110種類
【選定条件】
2021年11月1日にGoogleで「バランサ」「バランサー」「助力装置 バランサ」と検索した際に表示されたバランサメーカー22社の内、以下の条件に当てはまるものを選出。
アイコクアルファ:該当メーカーの中でもっとも製品数が多く、尚且つオーダーメイド対応をしている。
ロボテック:該当メーカーの中でもっとも最大荷重が重いバランサを製造している。
遠藤工業:該当メーカーの中でスプリング式、ワイヤーロープ式、ロードチェーン式を扱っており、商品数が最も豊富。