すぐに使える・長く使える 工場の働き方をガラッと変える「バランサ」選びの教科書
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ハイブリッド式バランサ

エアと電気の2つを動力源とするハイブリット式バランサ

動力にエアと電気の2つを併用したバランサです。エア回路とマイコンによる電子制御回路を融合した混成回路によって制御部が構成されています。コンピューター制御により、スムーズで軽い操作だけでなく、手作業のような繊細さも持ち合わせ、重量物を小さい力で運搬できます。素早い動作や追従性を備えていますが、危険を察知した際には安全回路が作動するため安心です。

ワークの重量に左右されない安定した作業性

作業中にワークの重量が変化しても、調整の必要がなく柔軟に対応します。ワークの重量が不明なときも、バランス状態で作業可能です。ワークの重量に左右されず、安定した運搬作業ができます。ワークの着脱時にもオートバランス制御が作動し、バランス状態をキープ。常にバランス状態が保たれているので、ハンドルなどの簡単な操作で大きな力を使わずに重量物の運搬ができます。

作業中に重量が変化してもバランス状態をキープ

作業中に内容物を少しずつ溢してワーク重量が変化するような作業でも、バランス状態をキープできます。常にセンサーで重量を検出して、リアルタイムで吊り上げる力を更新。作業をしている最中に重量が頻繁に変化するようなワークでも迅速に対応します。クレーンを操作しているときの細かい速度も思い通りのコントロールが可能です。

他タイプのバランサと比較した際のメリットとデメリット

ハイブリット式バランサのメリット

ハイブリッド式はエア式と電気式の良い機能を取り入れているため、高い性能を誇ります。ワークの重量が変化しても柔軟な対応が可能。電子制御でワークを扱うスピードを制限するなど、いろいろな設定ができ、危険を感知して自動的にワークを停止させるなどの安全機能も備えています。

エアならではの柔らかな操作性と電気による正確な動作を実現。アームを広い範囲で取りまわすことができるため、上下左右、広い範囲での作業が可能、天井が高い施設でも安心して使えます。

ハイブリット式バランサのデメリット

電気とエア、2つの動力を取り入れているため、それぞれの機械と比べると多少大きな機械になってしまいます。設置に際してはスペースの確保が必要です。操作方法はボタンひとつでできるなど簡単に行えるような工夫がしてありますが、電子制御を搭載しているため、ある程度の操作方法をマスターしなければなりません。

アームを要している場合は、設置や作業中にアームの可動範囲を考慮し、アームを問題なく動かせるスペースの確保や作業中に危険が発生しないような対策が必要です。

ハイブリット式バランサの活用シーン

ワークの形状が特殊な場合

建築現場では、建材入りの長さがある段ボールの運搬、印刷などの設備ではロール材の紙管の内側をクランプしてハンドリングするなど、特殊な形状をしたワークに力を発揮します。

吊り上げ作業プラスアルファで活用

物流センターでパレットに積み付ける段ボールの側面を吸着して行ったり、建築建材のサッシ用のガラスを反転して運搬したり、吊り上げと、もうひとつ作業をプラスした運搬に多く活用されます。

引っ掛け式は片側だけ、両方のどちらでもOK

飲料工場などのプラケース運搬で活躍しています。ケースの片側の取っ手に引っ掛けるパターンや、両側の取っ手に引っ掛けるパターンなど作業やワークに合わせて選択。複数人数で行っていた作業が1人で行えます。

代表的なハイブリット式バランサ

ハイブリッド式ラクラクハンド(アイコクアルファ)

画像引用元:アイコクアルファ公式HP
https://aikoku-rh.jp/products/rakurakuhand-hybrid/

空気圧とデジタル制御を組み合わせたバランサで、軽量物から中・重量物の取り扱いに対応しています。ELBモードは軽量向け、SLBモードは中・重量向けと、制御方式を切り替えることによって、ランダムや十行が不明な場合の作業に活用できます。アタッチメントはカスタマイズが可能で、用途に合わせてオリジナルで設計・製作してくれます。

ウルトラバラマンU2BMF(床上型)(トーヨーコーケン)

ハイブリッド式バラマン U2BMF(床上型)
画像引用元:トーヨーコーケン公式HP
https://www.toyokoken.co.jp/products/detail_balancer.php?id=27P5ZL6

標準的な1軸で旋回する床上設置タイプのバランサ。ふところ深く旋回し、天井に高さがある環境では上下左右、広範囲での作業が可能です。ワークの重量が不明なときも常にバランスモードを保持するオートバランス制御を備えており、ワークの着脱時もバランスモードをキープします。吊り上げ作業中にワークの重量が変化しても、センサーで検出した重量をリアルタイムで感知するので安全に運搬できます。

ウルトラバラマンU2BMC(天井型)(トーヨーコーケン)

ハイブリッド式バラマン U2BMF(床上型)
画像引用元:トーヨーコーケン公式HP
https://www.toyokoken.co.jp/products/detail_balancer.php?id=27P62AG

1軸旋回タイプのバランサで、天井に設置するタイプです。アームの構造は、アタッチメントを水平に保つダブルリンク型とフック等を用いるシングルリンク型の2種類あります。ワークの重量が変化しても、バランス状態を保持しつつ、リアルタイムに重量を感知するので、安全な運搬が可能です。ハンドル操作で負荷・無負荷の切り替えができます。

ポジションバランサー(遠藤工業)

スプリングとモーターの2種類を併用したバランサです。スプリングバランサにステッピングモーターを組み合わせ、モーターの動力でワークを思い通りの位置に下降し、その位置からバランサとして使うことができます。治工具の下降位置を自由に設定できるので、作業場所に必要なものを使いやすい高さで設置可能です。作業で使うときだけ手元に治工具を持ってくることができます。

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工場現場での使用目的別んだ
バランサメーカー
豊富な商品ラインナップ
現場での動かしやすさ重視
アイコクアルファ
「ラクラクハンド」
  • 設置スペースが限られている
  • 細かい作業が要求される
  • 既存のバランサが上手く動かなかった経験がある
エア式・電気式の製品数

200種類

アイコクアルファ公式HPで
導入実績を見る

バランサの詳細を見る

最大荷重2000kg
重いもの持ち上げる
ロボテック
「ムーンリフタ」
  • 超重量の材料を運搬する
  • 一度に多くの材料を運搬する
  • 複数人で1つのものを持ち上げる
最大荷重

2000kg

ロボテック公式HPで
導入実績を見る

バランサの詳細を見る

スプリング式など多数、
工具吊り下げ用
遠藤工業
「スプリングバランサー」
  • 天井から工具を吊るしたい
  • ~200万円など予算がかぎられている
スプリング式・ロープ式の製品数

110種類

遠藤工業公式HPで
導入実績を見る

バランサの詳細を見る

【選定条件】
2021年11月1日にGoogleで「バランサ」「バランサー」「助力装置 バランサ」と検索した際に表示されたバランサメーカー22社の内、以下の条件に当てはまるものを選出。
アイコクアルファ:該当メーカーの中でもっとも製品数が多く、尚且つオーダーメイド対応をしている。
ロボテック:該当メーカーの中でもっとも最大荷重が重いバランサを製造している。
遠藤工業:該当メーカーの中でスプリング式、ワイヤーロープ式、ロードチェーン式を扱っており、商品数が最も豊富。