バランサは手動で持ち上げられない荷物を持ち上げられる機械です。工場内での荷物の移動や積み下ろしに役立ちますが、正しい設置場所・設置環境を選んだうえで正しく設置しなければなりません。
ここでは、バランサの設置に必要な許可や条件の有無、バランサを設置するうえで適切な環境や場所について紹介します。ぜひ参考にしてください。
バランサの可搬重量は0.1t(100kg)未満のものから1.0t(1,000kg)以上まで幅があります。バランサのみに特化した特別な許可はありませんが、吊り上げる荷重が0.5t(500kg)未満であれば特別な許可は不要です。
一方、0.5t(500kg)以上のバランサは「クレーン等安全規則」に準じるため、設置報告や運転資格が必要となります。
クレーン等安全規則の適用になるかどうかは最大可搬重量によって決まりますので、設置予定のバランサの特徴や工場内で扱う荷物の重さなどを考慮のうえ、不明点は設置場所を所轄する労働基準監督署にお問い合わせください。
バランサを設置する際、設置場所の床や環境にも注意が必要です。設置場所・設置環境についてそれぞれ確認していきましょう。
バランサは設置場所に応じた形状のものを選びましょう。スタンダードな床上固定型や床置き型のほかにも、天井固定型やホイスト型など、メーカーによってさまざまな製品が選べます。床上に固定または据え置きする場合、傾きがある場所や凹凸のある床、柔らかい部分には設置しないように注意してください。
次に、床から天井までの高さを確認し、安全に設置できることを確認してください。天井が低い場合は、低床タイプのバランサを選びましょう。食品製造ラインのように衛生が重視される環境では、食品工場に導入できるHACCP対応のバランサを選びましょう。
バランサは基本的に屋内で使用する機械のため、屋外や屋外の環境に近い環境への設置は避けてください。
雨に濡れる場所・高温多湿・極端に低温な環境・粉塵や砂、ほこりなど飛散物質が多い環境・太陽光が当たる場所には設置をしないようにしましょう。メーカーによっては防塵・防滴タイプのバランサを発売しています。屋外で使用する場合は、屋外に適したものを導入することをおすすめします。
設備機器の故障に繋がるため、腐食性ガスが発生する環境、その他の異物が入り込むような場所への設置も使用しないようにしてください。
製品ごとの使用環境温度にも注意が必要です。「+5°C~+40°C」などと指定されている場合、冷蔵施設のような寒冷な環境では使用することができません。設置環境を考慮し、使用環境温度の中に収まるように対策を行ったうえで設置するようにしましょう。
バランサは操作者や作業者にかかる負担を軽減し、作業効率を高める機械です。作業環境が適していないと思わぬ事故に繋がる可能性があり、作業が途中で中断するリスクも伴います。
自社の環境がバランサの設置に適しているか、相談を重ねながらニーズに適した製品を提案してくれる企業に依頼することをおすすめします。
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