バランサは製造業や倉庫などあらゆる環境で利用されています。特に衛生面の管理が必要な場合は、サニタリー仕様のバランサが必要となります。ここでは、サニタリー仕様の概要と実際の製品事例を紹介します。
サニタリーとは、英語で「sanitary:衛生的な・公衆衛生の」という意味の形容詞です。
日本語のサニタリーも、衛生状態を保つものとして周知されている言葉です。バランサのような機械製品に対しては、異物が付着しないように隙間や継ぎ目をなくした構造や分解・洗浄しやすい構造・素材および仕様を指します。
サニタリー仕様の機械製品には、空気中を浮遊するゴミや微生物などの異物が付着しづらい素材としてステンレス鋼・チタン・フッ素樹脂などが使われています。
医薬品・医薬部外品・食品などを取り扱う現場では、各工程に対して食品衛生法によって定められた基準が適用されます。
2021年6月より、厚生労働省では、「HACCP(ハサップ)」と呼ばれる衛生管理の国際的な手法・メソッドの導入を完全義務化しました。
HACCPはHazard(危害)Analysis(分析)Critical(重要)Control(管理)Point(点)の略称で、健康への悪影響を予測して管理・予防するための衛星計画策定・実行・記録方法です。※
近年ではHACCPに対応したバランサが食品業界に導入されるようになり、接続部の着脱性の向上(スムーズに着脱できるように仕上げる)や、サニタリーパイプなどの衛生状態を維持できる部品が使われています。
ワークを軽い力で移動させる電動アシストバランサです。本体重量8.5kgで60kgまでのワークを持ち上げられ、食品業界向けのHACCP対応タイプも用意しています。
面への設置を検知するまでゆっくりと下降する仕様で、ワークをセットするまでやさしいハンドリングが可能。製麺メーカーや醤油・味噌などを取り扱う食品メーカーにも導入されています。
酒造の工場内で原材料の搬送に使用されている実績をもつHACCP対応バランサです。当初はクレーン設備の導入を検討していましたが、建屋の高さに限りがあったためライトクレーンタイプのホイストが導入されました。
工場の作業環境にあわせたレイアウトでレールを設置し、耐蝕性の高いステンレス製の下フックを取り付けています。重量物を吊り上げて指定の箇所に移動させます。
サニタリー仕様は、重量物を目的の場所まで運ぶバランサの機能に、衛生的かつ清掃性の向上をプラスします。
食品や原材料を扱う現場では、サニタリー仕様バランサの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
搭載とでは、バランサを導入する際に押さえておきたいポイントを紹介しています。バランサの種類や導入事例もぜひチェックしてください。
約200種類
~2000kg
約110種類
【選定条件】
2021年11月1日にGoogleで「バランサ」「バランサー」「助力装置 バランサ」と検索した際に表示されたバランサメーカー22社の内、以下の条件に当てはまるものを選出。
アイコクアルファ:該当メーカーの中でもっとも製品数が多く、尚且つオーダーメイド対応をしている。
ロボテック:該当メーカーの中でもっとも最大荷重が重いバランサを製造している。
遠藤工業:該当メーカーの中でスプリング式、ワイヤーロープ式、ロードチェーン式を扱っており、商品数が最も豊富。