すぐに使える・長く使える 工場の働き方をガラッと変える「バランサ」選びの教科書
バランサ選びナビゲーション【モノかるNavi】 » 助力装置「バランサ」とはどのようなものか » その他の助力装置①「パワーアシストスーツ」

その他の助力装置①「パワーアシストスーツ」

このページでは、バランサの他に作業の省人化・省力化をサポートしてくれる助力装置として「パワーアシストスーツ」の解説を行っています。自社のニーズに対応した助力装置の導入を検討する前に、まずはシステムの内容を把握しておきましょう。

パワーアシストスーツとは

パワーアシストスーツとは、文字通り作業を行う人の「パワー」をアシストするスーツであり、別名として「マッスルスーツ」や「パワースーツ」などと呼ばれることもあり、メーカーによって機構も様々です。

スーツといってもビジネススーツのような洋服でなく、機械によって人間の動きをサポートし、少ない力でも重たいものを持ち上げたり、重たいものを軽く取り扱ったりできるようにと開発されていることが特徴です。

パワーアシストスーツは産業・工業分野の工場や作業場だけで活用されているだけでなく、介護施設や医療施設など幅広い場所で利用されています。

パワーアシストスーツを導入するメリット

重量物を小さな力で扱える

パワーアシストスーツを使うことで、重たい荷物を小さな力で持ち上げたり、小柄な人でも大きな人を支えられるようになります。そのため、パワーアシストスーツは省人化・省力化を叶えるシステムとして活用することが可能です。

また、重量物をスムーズに取り扱えるようになれば、これまで複数人で作業しなければならなかった場面を1人でまかなえるようになったり、落下や転倒といった事故のリスクを低減させられたりと、色々なメリットを得られることもポイントです。

人材マネジメントの適正化

パワーアシストスーツの導入によって作業の属人性を解消したり、作業に従事すべき人数を減らせたりすれば、改めて人材について適材適所の活用プランを考え直すことができます。

例えば、これまで男性複数人で持ち上げなければならなかった重量物を、女性や高齢のパートで持ち上げられるようになれば、他の作業に男性従業員をあてがって作業効率を向上させるといったことも可能でしょう。

従業員の労災リスクや作業負担を軽減する

パワーアシストスーツの活用で事故のリスクを抑えられるだけでなく、中腰の作業など肉体的に負担の大きな作業でもスムーズに行えます。

突発的な事故がなくとも、長期的・日常的な重労働によって肉体へ蓄積されるダメージは小さくありません。パワーアシストスーツによって作業環境そのものを改善することで、色々な問題のリスクを回避しやすくなるでしょう。

作業の効率化とコストパフォーマンスの追求

パワーアシストスーツの導入には相応のコストが発生し、高性能のパワーアシストスーツでは費用的に高額となるケースも少なくありません。しかし、結果的にパワーアシストスーツを活用して工期を短縮できたり、人材マネジメントの見直しによって効率的な業務を実現したりできれば、トータルのコストメリットでプラスの効果を得られることも考えられます。

そのため、パワーアシストスーツの導入については短期的だけでなく長期的に見たプランニングも需要です。

大がかりな助力装置を設置しにくい場所でも活用できる

パワーアシストスーツは作業員が身につけて操作するものであり、例えば工場内で大がかりな助力装置を設置できない場所であっても、パワーアシストスーツであれば使用できる可能性があります。

また、作業場所を気軽に変更して、必要な作業を進めやすくなるといったこともメリットです。

パワーアシストスーツのデメリット・課題

コストが高い

パワーアシストスーツを導入する上で、どうしてもコストが高くなってしまうことは無視できません。また、最初にしっかりと性能面やコスト面を比較検討して考えなければ、結果的に十分なメリットを得られることができず、安物買いの銭失いといった状態に陥ってしまう可能性もあります。

加えて、適切な使用を叶えるためには定期的なメンテナンスも重要であり、イニシャルコストだけでなくランニングコストがかかってしまうこともポイントです。

パワーアシストスーツそのものが重たい

パワーアシストスーツは助力装置であり、特に電気系のパワーアシストスーツはモーターやバッテリーといった部品が取り付けられている機械製品です。そのため、そもそもパワーアシストスーツ自体の重量があるという事実は無視できません。

パワーアシストスーツを着用して動くことは容易であっても、パワーアシストスーツ自体を運搬するためには相応の労力が必要です。

なお、人工筋肉としてゴムの力を利用しているような非電気系のパワーアシストスーツであっても、製品によって女性一人では運べないケースも珍しくありません。

使用前の準備に時間がかかる

電気系のパワーアシストスーツについては、まずバッテリーを充電させておくことが必要です。人工筋肉としてゴムパーツなどを活用している非電気系のパワーアシストスーツであっても、あらかじめ空気を入れておく他、準備作業が必要となります。

メーカーや製品が限られている可能性

自社のニーズにマッチしたパワーアシストスーツの種類が限られており、比較検討の幅が狭い可能性もあります。

パワーアシストスーツよりバランサのほうが優れている点は?

パワーアシストスーツとバランサを比較した場合、取り扱える重量とコストだけに注目すれば、製品の種類の多いバランサの方が低コスト化をプランニングしやすいと考えられるでしょう。

パワーアシストスーツは作業員が着用して幅広い場面で活用できる助力装置ですが、あらかじめ決められた作業エリアで日常的に同じ動作や作業を続ける場合、そもそもバランサでなくパワーアシストスーツを選ぶ必然性があまりありません。また、パワーアシストスーツは作業のたびに着脱の工程を経なければならず、体の動きが機械的に想定されているものへ制限されてしまうことも重要です。

パワーアシストスーツの価格相場

パワーアシストスーツと一口にいってもその種類や性能は様々であり、例えば防水機能の有無や運搬可能な重量の上限など目的や条件によって選ぶべき製品も異なります。また、メーカーや製品によって10万円台で購入できるものから、100万円以上するものまで色々です。

なお、購入だけでなくレンタルやリースといったサービスを活用できる可能性もあり、予算と性能のバランスを考えながら購入プランを検討するようにしてください。

パワーアシストスーツの導入時に利用できる補助金制度

パワーアシストスーツは助力装置として社会的に認められている製品であり、条件によって国や地方自治体が実施している補助金制度・助成金制度を活用できる可能性もあります。

ただし、利用できる条件が介護事業に限定されていたり、特定の機構を備えている製品のみが対象であったりと、必ずしも全ての場所で全製品の購入に制度を使えるとは限らないことも理解しておきましょう。

パワーアシストスーツの導入にかんするまとめ

パワーアシストスーツは国内外の様々な場所や業界で導入されている助力装置であり、作業員が自らの体に着用することで、まさしく自力で作業しやすくなるようアシストしてくれる点が魅力です。一方、パワーアシストスーツは性能に比例してコストが上昇していくものであり、場合によってはバランサを導入した方がメリットを最大化できるケースも少なくありません。

まずは自社がどのような目的や理由で助力装置を必要としているのか、明確化することが大切です。

工場現場での使用目的別んだ
バランサメーカー
豊富な商品ラインナップ
現場での動かしやすさ重視
アイコクアルファ
「ラクラクハンド」
  • 設置スペースが限られている
  • 細かい作業が要求される
  • 既存のバランサが上手く動かなかった経験がある
エア式・電気式の製品数

200種類

アイコクアルファ公式HPで
導入実績を見る

バランサの詳細を見る

最大荷重2000kg
重いもの持ち上げる
ロボテック
「ムーンリフタ」
  • 超重量の材料を運搬する
  • 一度に多くの材料を運搬する
  • 複数人で1つのものを持ち上げる
最大荷重

2000kg

ロボテック公式HPで
導入実績を見る

バランサの詳細を見る

スプリング式など多数、
工具吊り下げ用
遠藤工業
「スプリングバランサー」
  • 天井から工具を吊るしたい
  • ~200万円など予算がかぎられている
スプリング式・ロープ式の製品数

110種類

遠藤工業公式HPで
導入実績を見る

バランサの詳細を見る

【選定条件】
2021年11月1日にGoogleで「バランサ」「バランサー」「助力装置 バランサ」と検索した際に表示されたバランサメーカー22社の内、以下の条件に当てはまるものを選出。
アイコクアルファ:該当メーカーの中でもっとも製品数が多く、尚且つオーダーメイド対応をしている。
ロボテック:該当メーカーの中でもっとも最大荷重が重いバランサを製造している。
遠藤工業:該当メーカーの中でスプリング式、ワイヤーロープ式、ロードチェーン式を扱っており、商品数が最も豊富。