こちらのページでは、鉄鋼、金属製品を扱う現場に適したバランサについて紹介しています。バランサの選び方やアタッチメントの種類、また導入事例についてもまとめました。
鉄鋼、金属製品の現場では、数百キロから数トンもある金型の搬送を行う場合もあります。このときにバランサを使用することによって重いワークでも軽々と持ち上げて搬送できるため、安全性を高めた上での作業が可能となります。また、このようなバランサには安全性を高めるための機能が搭載されている点も特徴といえます。
数十キロの重さがある金属材料を加工機にセットする必要がある場合に、人の手で作業を行う場合には腰に大きな負担がかかってしまいます。このようなときにバランサを使用することにより、持ち上げるときに体に負担をかけずに済みます。さらに年齢や性別など関係のない作業が可能となるとともに、加工機へセットするときにも簡単に位置決めを行えるというメリットもあります。
鋳型に溶解金属を流し込む作業は、重さもあることから非常に危険を伴う作業です。そこでバランサの導入によって、湯注ぎ作業の危険を軽減できます。さらに、温度の低下も少なくすることができるため、製品の品質向上につなげられる点もポイントです。
まず、吸着式のアタッチメントは真空パッドなどを用いてワークを吸着して運べるため、例えば鉄板や鋼板の搬送作業時に使用したり、プレス製品の持ち上げや板物の集積や加工機のセットなど、さまざまな作業に利用できるでしょう。
外側クランプ式のアタッチメントは、ワークを外側から挟み込んで持ち上げられることから鋼管の搬送や自動車部品の搬送などに活用できます。吸着や引っ掛けることが難しい搬送物を運びたいときに威力を発揮します。
また、フック式のアタッチメントは「引掛け式」と呼ばれるように、引っ掛けて持ち上げられるため一斗缶の搬送作業などの際に用いることができます。
最後のマグネット式ですが、その名の通りマグネットの力を活かして搬送作業を行う物です。アームの先端に市販のマグネットを組み込むことができ、鋼板の搬送作業にも活用できます。こちらのタイプは制御装置を追加して、安全性能を高めた上で作業を行うことも可能です。
物流コストの削減のために最大260kgのアルミフープ材を寝かせて梱包することになったものの、天井クレーンで作業を行うには効率が悪くさらに反転を伴うために危険な作業となっていました。
そこでアイコクアルファが提供する吸着反転式の天井走行型のラクラクハンド(電気式ラクラクハンド EH450)を採用。このことによって効率よく、さらに安全な作業ができるようになりました。
電気式ラクラクハンド EH450は、モノを持ち上げる原動力に電気を使用しており、操作レバーを上下させるだけで作業を軽快に行える点が特徴です。上下のスピードのコントロールもレバー操作で行える上に、操作を行わないときには高さをキープしたまま待機することが可能です。
さらに、安全にモノを運搬できるように、モノの落下を防ぐ安全回路に加えて、「持ち上げすぎ」「押し付けすぎ」を防止する機能を追加できる点も電気式ラクラクハンド EH450の特徴となっています。
ユニパルスの電動バランサMLH-1500KとMLH-240Kの2種類のタイプを導入した事例です。MLH-1500Kは最大1トンの金型をメンテナンスに乗せる作業や、金型を反転させる作業で使用。さらに、MLH-240Kは金型を加工機にセットする際に使用しています。
導入したお客様ではクレーンも検討したものの、片手でリモコンを操作するものよりも「両手をフリーで使える」という点を高く評価し、ムーンリフタを採用したとのこと。両手で金型を扱えることでより安全性を高められる上に、導入によって金型をはめ込んでいく作業がスムーズに行えるようになったというメリットが得られています。
ムーンリフタは、0.1kgから2tまで幅広いワークを吊り下げ、軽い力で移動させることができる電動バランサです。使用する際には、荷重センサとサーボモータにより力と位置を常に検知しながらワークの上下をサポートしていくため、スムーズな位置合わせを行うことが可能となります。
また、ムーンリフタの場合は重さの違うワークでも全てワンタッチでバランスすることが可能となっている点、独自の制御によって手を離すとすぐに止まるといった設計になっている点などが特徴です。
検査装置の一新によって、モータのセット方向の変更が必要に。また、検査精度の向上により、設置位置に成約が生じる点などが課題になったため、安全性・確実性の高い作業を成立させられるよう、電気式ラクラクハンドを導入した事例です。利便性を確保するために、デザイナーがクライアントと二人三脚で設置から試運転調整まで対応しています。
優れた作業性だけでなく安全・安心な作業を実現できるよう、検査機にモータセット時のチェックポイントの確認を実施し、作業ごとにRHの選択ができる仕様に。これにより、衝撃が厳禁の検査機も簡単にモータをセットできるようになり、作業品質の向上に成功しました。
また、これまでモータのセット時には本体に手を添える必要があった反面、導入後は手を添えなくてもセットできるようになったため、指が挟まれるなどのリスク回避も可能となりました。
これまではラクラクハンドを使って長尺CNC加工機にアームを取り付けていましたが、長尺CNC加工機の更新により加工ベットが大きくなるため、アームのセット性を改善するために電気式ラクラクハンドを導入した事例です。アームセット時における、アームの前後・上下の向きをスムーズに入れ替えられるよう、デザイナーや設計部門が仕様決定や設計を徹底サポートしました。
アームの長さごとにセット位置が変わる点やほかの加工機との干渉に配慮し、セット位置・検査作業台・搬送台車の動線を確保。作業者の声を基に設置レイアウトを考え、アームの方向の入れ替えに関しては、ベルト内の回転により難問を解決しました。
これにより、リスクアセスメントにおけるクライアントニーズを満たした仕様を実現。安心・安全な作業ができるようになっただけでなく、アームのスムーズなセットによる作業効率アップにも成功しています。
部品加工における加工機での材料取り作業の際、供給する素材が鉄板であったため、重量が重く作業効率の悪さ点が課題に。また、広い作業スペースが必要であり、設置位置の決定にも頭を抱えていました。そのため、設置位置をデザイナーに相談し、仕様決定から設置までワンストップ体制で対応してもらった事例です。
鉄板の吸着・移載するのではなく、板厚が厚い材料はネスティングを行ったうえで移載をするなど、スムーズな供給を実現。また、再材料取りの際、鉄板の方向を変える必要があるとのことで、改善対応も実施しています。狭小スペースでありながら鉄板の向きを入れ替えるという工夫で、確実な作業ができるようになりました。
プレス部品の取り出し時に、作業員1人で70kgのプレス品を持ち上げるのが難しく、プレス機への供給・取り出し作業に人員を割かなければならないのが企業課題に。また、プレス内に身体を入れながらの作業は安全性が欠けているとして、改善を行った事例です。
プレス機への材業の投入・取り出しについて、周辺環境とプレス機における金型の間隔を見直し、成形品取り出し時のクリアランスを確保するなどの工夫を実施。アタッチメント設計者のサポートも受けることで、作業員1名でもスムーズな材料の投入・取り出しが可能になりました。
また、作業時にプレス機へ身体を入れる必要もなくなったため、省力化や省人化だけでなく作業現場の安全性を高めるのにも成功しています。
アルミフープを寝かせて梱包するにあたり、既設の天井クレーンではフープの姿勢変更の作業効率が悪い、安全性が確保できないなどの問題が発生。作業の安全性と効率の向上を目的に電気式ラクラクハンドを採用した事例です。
現場にて作業の詳細をチェックしたうえで仕様を検討。260kgにもおよぶフープ材を吸着・反転するには、作業スペースが小さくなってしまい、一部作業に影響を与える可能性が浮上しました。そこで、天井走行式方案を採用し、これらの問題の改善に成功。
クレーンとは異なり荷ブレが発生せず、安全性の高い作業が可能になりました。フープ材を確実に吸着・反転できるようになったため、作業効率の向上にも一役買っているでしょう。
パレット上に積まれたリサイクル電線の重量計測を行い、外袋から電線を収めた袋を取り出す作業現場での事例です。袋の重量は15kg~30kgと重く、25kg以上の物は手作業で扱ってはいけないという社内規制において、作業性を損なわず解決するのが課題でした。
クライアントの悩みや要望をヒアリングしたうえで現場確認を実施し、機器を選定。操作感をチェックしてもらうために実機トライを行い、作業者に利便性を評価してもらったうえで、本格導入を決行しています。担当者からは「すべての作業で活用できる」「足腰への負担が軽減できるようになった」など評判も良く、作業性の向上にも役立っています。
重筋作業の解決を課題としている企業にとって、導入して後悔のない機器だと言えるでしょう。
上型と下型に合わせる作業においてこじれが発生する可能性があり、位置合わせの際にはロケートピンを指先で探り、少しずつ鋳型を降ろして組み合わせる必要がありました。この作業はこじれの可能性が低いものの、職人が手作業で行うため、身体的負担が課題になっていました。
取り扱う型の種類が豊富で重量差も生じていたため、形や重さの影響を受けないハンディーハンドを導入。とはいえ、型を組み合わせられるほどの精密度が必要となるため、作業性をチェックするために綿密な性能確認を実施しました。
これにより、問題なく作業を進められるのが分かり、機器の導入を決定。導入後は従来の作業性をキープしつつ職人の身体的負担の軽減に成功しています。比較的コンパクトな製品のため設置スペースの制限が少ないのも良いところです。
袋を下ろさず開封+材料投入!
作業時間を短縮する
画像引用元:アイコクアルファ公式HP
https://aikoku-rh.jp/special/
揺れ防止機能あり
屋外で使える
画像引用元:ユニパルス公式HP
https://www.robotec.tokyo/moonlifter/moonlifter-product/
重さ不明の荷物でも
安定稼働できる
画像引用元:トーヨーコーケン公式HP
https://www.toyokoken.co.jp/products/index_balancer.php?lcategory=balancer&category=hybrid_balaman